異例づくめの愛知・豊田市長選 自民系会派と労組系会派の“相乗り”崩れる 現職と新人の一騎打ちに

1月28日に告示された愛知県豊田市の市長選は長年の慣例が崩れ、「異例」の一騎打ちになりました。一体どういうことなのでしょうか。

トヨタ自動車の本社があり、“クルマのまち”として知られる豊田市。人口は約42万人と愛知県内で2番目の規模を誇るこの市のトップを決める選挙は、「異例」の一騎打ちになりました。

(無所属新人・鈴木雅博候補)
「社会や時代が大きく変わっている中、今までと同じことをやっているだけでは豊田の未来を守ることはできない」

(無所属現職・太田稔彦候補)
「3期12年、私が得た現場の状況。そうしたところから新しいかじを切る」

豊田市長選に立候補したのはいずれも無所属で、新人の前・県議会議員、鈴木雅博さんと、現職で4期目を目指す太田稔彦さんの2人。

豊田市長選は、市議会の自民系会派と労組系会派、それに地元財界が対立しないよう候補者を一本化するのが慣例でした。

さらに1964年以降の市長は、3期12年務めるのも慣例でしたが、太田さんの4期目に難色を示す自民系会派が、新人の鈴木さんを支援。

一方、現職の太田さんを労組系会派などが推薦し、約半世紀つづいた「相乗り」が崩れることになったのです。多くの有権者が経験したことのない主要会派が分裂する市長選に市民は。

(豊田市民)
「(慣例が崩れて)いいと思う。選挙に行こうという気持ちになる」
「両方一緒だと思う。もう少し子どもに力を入れてほしい」

2人の主な主張は「給食費の無償化」など似通っていますが、市民にとっては選択肢が増える今回の市長選。投開票は2月4日です。

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