ノリスを「シューマッハーやアロンソと同じ素質を持っている」と評するマクラーレン代表

 マクラーレンF1チーム代表のアンドレア・ステラは、ランド・ノリスとの契約延長発表のなかで彼のことを高く称賛した。これまでミハエル・シューマッハーやフェルナンド・アロンソといったチャンピオン経験者とともに仕事をすることも少なくはなかったステラは、「ランドは彼らと同じカテゴリーにいる。間違いないく彼らと一緒だ」と、ノリスを高く評価している。

 少なくともあと3シーズンをノリスとオスカー・ピアストリという布陣で戦うことが確実となったマクラーレン。同チームを率いる“几帳面な男”ステラは、ノリスが「彼ら(シューマッハーやアロンソ)が持っていたものと同じ素質を持っている」と考えており、「それは根底にある才能、考え方、仕事上の信念のことだね。ランドにはそれらすべての準備が整っているんだ」と説明した。

 また、ステラは真のチャンピオンだけが持っていると彼が信じているもうひとつの特徴をノリスのなかに発見したとも口にした。「チャンピオンとなった人々には特徴があった。それは、彼らが向上し続けていくということだ」とステラ。

「真のチャンピオンは年々向上し続ける。なぜなら、彼らは知性や信念を駆使し、周りに最高の人材を集め、さらに向上していくために必要なことを何でもするからだ。スポーツの世界はますます競争が激しくなるからね」

 マクラーレンで6シーズン目を迎えるノリスに絶大な信頼を寄せているステラは、「ランドは間違いなく生まれながらの素質を持っている。それは彼が我々のチームから初めてFP1を走ったとき(2018年第13戦ベルギーGP)から、すでに見えていたことだ」

「グランプリウイーク初走行から彼の素質は明白であり、その後も成長が続いている。これまでのすべてのチャンピオンがそうであったように、我々も毎年成長し続ける必要がある。それゆえに、ランドには非常に満足しており、彼にコミットしているのだよ」

アンドレア・ステラ代表(マクラーレン)

 2002年から2006年にかけてフェラーリでミハエル・シューマッハーのパフォーマンスエンジニアとして仕事をし、3度の世界タイトル獲得に貢献。2007年にはキミ・ライコネンのタイトル獲得とその翌年のシーズンにおいてもタイトル争いを繰り広げる仕事をしたステラ。なお、ステラはその後ライコネンのレースエンジニアを2009年まで務め、2010年からの5シーズンはアロンソとともに仕事をした。

 ステラとアロンソの関係は非常に強固なもので、ステラも2015年の初めにフェラーリを離れ、当時アロンソが在籍していたマクラーレンに加入し、チーム内での役職・立場も着々と上げ、2023年にチームのトップとなった。

 そんなステラがノリスを歴代の仕事仲間であり、F1チャンピオンたちと同じカテゴリーにいると評したのだ。チャンピオンたちの内部事情に通じた人物による高い評価だけに、ノリスの素質が結果として実る日が来るかを引き続き注視しておきたいところだ。

2013年F1イタリアGP アンドレア・ステラ&フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)

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