キャンプ直前!若鯉チェック “松山竜平会” で奮闘 田村俊介&中村貴浩ら 「西川の抜けた穴を埋めるのは誰?」 “サバイバル” 1軍キャンプへ

いよいよ、あす2月1日、始まる広島カープの春季キャンプ。RCC野球解説者の 天谷宗一郎 さんが挙げたポイントの1つが、「西川龍馬の抜けた穴を誰が埋めるのか?」だ。キャンプメンバーを総チェック、期待の若鯉にフォーカスを当てる。

広島カープ 新井貴浩 監督(1月25日)
「いやあ、選手もキャンプが近くなってきて、自分への期待と不安もあると思うんですよね。ですけれども、どんどんアピールしてほしいですし、こちらからすると、『誰が出てくるんだ』という楽しみな気持ちです。1軍・2軍と振り分けられていますけれども、キャンプ始まってもたくさん入れ替えをしていこうと思っていますので、ここで決まりではないですね。おそらくですけれどもね、また、わたしたちのチームに対する評価というのは、厳しいものになると思うんですよね。それを考えると、今からわたしは鼻息荒くしています。『よし見とけよ!』『やっちゃるけえの』とそういう気持ちです」

石田充 アナウンサー
キャンプを目前にした新井監督の表情、そして言葉、いかがでした?

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
優しさはあるんですけれども、最後の方はけっこう力強かったです。

青山高治 キャスター
「やっちゃるけえの」…、やっぱり広島弁って荒いですね(笑)

田村友里 キャスター
そうですね。ちょっと怖さもありつつ、力強く…

石田充 アナウンサー
天谷さん、まもなく始まるキャンプの注目ポイントは何でしょうか?

天谷宗一郎 さん
やはり、“西川龍馬 選手の抜けた穴” ですよね。誰が埋めるのかっていうところが一番、わたしもそうですし、みなさん、気になっているんじゃないかなと思います。

青山高治 キャスター
気になります。

石田充 アナウンサー
候補が誰なのか…

天谷宗一郎 さん
やっぱり若い力に期待したいので、田村俊介 選手、そして 中村貴浩 選手ですね。

石田充 アナウンサー
その2人は、チーム最年長・松山竜平 選手と一緒に、「竜平会」といわれる鹿児島での自主トレを行っていました。

ここ数年、打撃向上を目指す若鯉たちが、松山竜平の自主トレに続々と参加しています。

松山竜平会(1月7日~22日 鹿児島・大崎町)

広島カープ 田村俊介 選手
― 練習はどう?
「いい感じです」

この日の練習は、体育館から始まりました。

広島カープ 中村貴浩 選手
「楽しくやって、やるときは締めてしっかりやっているって感じ。野球のときはしっかり集中してみんな、やっている感じです」

松山の自主トレには、育成出身の 中村貴浩 、持丸泰輝 が初参加。そして 曽根海成 、高卒3年目になる 田村俊介 が2度目の参加となりました。

活気のある自主トレは、朝一から恒例のバドミントンで体を温めます。

ゲーム性を持たせることで、みんな本気になり、楽しくプレーをしています。

田村俊介 選手
「勝ちましたよ、いつもどおりなんですけど。違うスポーツを楽しんで」

― (野球と)違う筋肉を使う?
「そうですね。だから次の日の(筋肉の)張り感が違います」

野球と通じる動きもあり、自然とハードに基礎体力を鍛えられます。

中村貴浩 選手
「全然違いますね。やっぱり自分(1人)でやるのとは全然、違います。きついというよりも、なんか楽しくやれているので、まあ、いい感じですね。(筋トレを)全体的にやっているんですけど、体重もシーズンから4キロ増えて、運動量をやっているわりに体重も増えてるっていう…」

バドミントンで2時間、たっぷりと汗をかいた後は、筋力トレーニングです。

田村俊介 選手
「強い体を作りたいなと思って。けがばっかりなので」

田村は去年、故障で二度、離脱―。特に去年9月の離脱の前には6試合で打率4割を打つなど、覚醒の兆しを見せていたこともあり、くやしい2023年シーズンになりました。

田村俊介 選手
「デッドボールのけがが多くて、体を強くして、当たってもめげない体を作りたいです」

去年から取り組む体幹を中心に、精力的に体作りに取り組んでいます。

おととし、支配下登録された5年目の 持丸泰輝 は、上半身を意識したトレーニングを行います。

広島カープ 持丸泰輝 選手
「本当、上(半身)がちょっと自分、弱すぎる部分もあるので、下半身よりかはことしはちょっと上半身の筋肉をつけながら、下と上のバランスをバッティングでもスローイングでも整えていけたらなと思ってトレーニングしています」

一方、秋のキャンプで注目された 中村貴浩 ―。動作解析の専門家のアドバイスを受けながら、バッティングフォームの改善に取り組んでいました。

そして、お待ちかねのランチタイム。近くのおそば屋さんで疲れた体にエネルギーを注入です。

中村貴浩 選手
「肉そば大盛りと天丼をお願いします」

田村俊介 選手
「肉そば大とあと、天丼で…」

中村貴浩 選手
「きのう、すき家で1万円(6人)でした」

広島カープ 曽根海成 選手
「 “バケモン” やね」

中村貴浩 選手
「(笑)チーズ牛丼のメガです。高菜トッピング」

田村俊介 選手
「チーズ牛丼とマグロユッケ丼」

成長盛りの若者たち、“食トレ” も重要です。

田村俊介 選手
「(体重)95(キロ)です。でも去年、増えすぎたので、じゃっかん抑えているところもあります。ちょっとだけ」

持丸泰輝 選手
「自分は3キロ減って、5キロ増えた。今、90(キロ)です」

曽根海成 選手
「楽しくない?」

中村貴浩 選手
「楽しいです。楽しいですけど、こんなに(体が)バキバキになると思わなかった…」

楽しいランチを終えると、午後からは松山の母校でバッティング練習です。鋭いスイングを見せる田村は、思った通りの打球が打てていると順調な仕上がりを見せます。

田村俊介 選手
「いい感じは…、いい感じだと思います」

“力感のないフォーム” に手応えを得て、センターオーバーの打球を連発しますが、まだまだ伸びしろを感じています。

田村俊介 選手
「まだまだです。じゃっかん、いつもより力んで打ってみようとやっていました。でも、わかんないです。まだ本当に球場で打ったらどこまで飛んでいるか、まだわかんないし…」

秋のキャンプで好調だった中村は、悩みながらの調整です。

中村貴浩 選手
「ぼくのイメージですけど、アピールしようとか思うと、力んで結果も出ないし、けがをするイメージなんですよ。なので、そこはもっとゆっくりやろうって」

16日間の鹿児島自主トレは無事、終了―。

そして、1月27日、大野練習場(広島・廿日市市)に竜平会のメンバーも合流していました。

田村俊介 選手
「もう全然、ぼくらよりも(松山さんは)違うなっていうのはありますし、近くですごく見られるので勉強になりながら練習できました。すごく充実した自主トレの期間になりました。“力感” を入れるところと抜くところっていうのをしっかり自分で理解しながら、ボールに対してどれだけ自分の力が伝えられるかっていうところを確認しながらやっていました」

広島カープ 松山竜平 選手
「(田村は)去年、ちょっと一段階上がったと思うので。それが、自主トレでもいいものを見せてくれたし、すごく楽しみになっています」

田村俊介 選手
「1枠空いたっていうところで、すごく争いになる年だと思うんですけど、そこで勝ち取れるようにしっかり練習していきたいなと思います」

師匠の松山自身もレギュラー争いに向け、まだ上を目指しています。

松山竜平 選手
「やっぱり打点にどんどんこだわっていきたいとは思っているので、打点をもっと増やしてチームの勝利に貢献できるようにがんばっていきたいです」

◇ ◇ ◇

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
田村選手、プライベートのとき、すごく幼く感じるんですけれども、いざ野球の話になると、(筋肉の)“張り感” とか…。高卒3年目ですよね、わたし、使ったことないです、そこまで。すごく自分に向き合っているんだろうなと思いますし、冷静に自分を見られているんじゃないかなと思うので、すごく楽しみです。

石田充 アナウンサー
そんな 田村俊介 選手ですが、春のキャンプの1軍メンバーに名を連ねることになりました。中村貴浩 選手は、初めての1軍キャンプとなります。

天谷宗一郎 さん
力むとよくないって言っていたので、力まずにふだん通りのプレーをしてアピールしてほしいなと思います。

石田充 アナウンサー
あとは “西川選手の穴” というところでは、もちろん松山選手も最年長の1軍スタートなんですが、初の1軍キャンプの 久保修 選手…

天谷宗一郎 さん
久保選手は、身体能力がピカイチだと思いますし、走り方、そして投げ方がすごくかっこいいんです。美しいというか…。ぼくも本当に個人的にちょっと注目している選手です。

石田充 アナウンサー
あとはどうでしょう? 野手では…

天谷宗一郎 さん
やっぱり新外国人選手。シャイナー選手、レイノルズ選手がどこまでやってくれるのかっていうところも、ぼくだけじゃなくて、みんな、気になっているんじゃないかなと思います。

石田充 アナウンサー
ピッチャーはいかがですか?

天谷宗一郎 さん
九里亜蓮 投手や 大瀬良大地 投手、しっかりと主力っていうところも気になるし、去年秋に活躍した 森翔平 投手や 黒原拓未 投手も気になるんですけど、個人的にはオリックスから人的補償でやってきた 日髙暖己 投手。高卒2年目で人的補償での獲得に出るって、たぶん、なかなかないと思うんです。

先日、大野練習場に取材に行かせてもらって、日髙投手のピッチングを見させてもらったんですけど、1球1球、ていねいに何かを確認しながら投げているんです。しっかりと指にかかったスピン系のボール、きれいなボールを投げていたので、ちょっと楽しみな選手が加入してくれたなというふうな印象を受けました。

石田充 アナウンサー
タイプでいうと、誰に似ているとかあります?

天谷宗一郎 さん
投げ方自体は、メジャーに移籍した 山本由伸 投手にちょっと似ていたので、いいものは吸収しているんじゃないかなと思います。

石田充 アナウンサー
日髙投手は1軍キャンプスタート、高卒2年目ということになりますけど、楽しみです。そしてキャンプのメンバー、そのほか気になる部分で2軍も 常廣羽也斗 投手…

天谷宗一郎 さん
いやあ、そうなんですよね。

石田充 アナウンサー
ちょっと勉学のテストもあって無理せずというところ。あとは新外国人ピッチャーでいいますと、外国人野手は1軍スタートなんですが、ピッチャーの方(ハッチ、ハーン)はメディカルチェックなどもおそらくあるということで2軍キャンプ。ただ早いうちで1軍に上がるということも想定はされています。

天谷宗一郎 さん
新井監督が、1軍と2軍を入れ替えるというふうに言っていましたけれども、言い換えればサバイバルは始まっているよってことだと思うんです。2軍選手は、そういうチャンスを逃さずにギラギラしてほしいですし、1軍選手もやっぱり、そこを意識しながらキャンプに臨んでほしいなと思います。

石田充 アナウンサー
1軍スタートはことし、45人いるんですが、去年、沖縄キャンプに行けた人数というのは41人ということですから、サバイバルが宮崎・日南キャンプから見られそうです。

(RCC「イマナマ!」カーチカチ!テレビより)

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