「大阪の娘に野菜を」 被災地の郵便局で引き受け再開

被災者が持ち込んだ郵便物を車両型郵便局に運ぶ職員=31日午前9時15分、穴水町の穴水郵便局

 日本郵便は31日、能登半島地震の被害が大きかった珠洲市、輪島市、能登町、穴水町の8郵便局で郵便物やゆうパックの引き受けを再開した。家族に宛てた野菜などを持ち込んだ被災者が「これでやっと送れる」と喜んだ。

 建物の損傷が大きい穴水郵便局では、敷地内に車両型郵便局が設置された。大阪に住む長女家族に自家栽培のジャガイモや大根などを送った川原明美さん(74)=穴水町花園=は「再開を待っとったのでありがたい。野菜を送ることで娘に安心も届けられる」と笑顔で話した。

 引き受けを再開したのは、珠洲市が珠洲、輪島市が輪島と門前、能登町が松波と柳田、穴水町が穴水、中居、比良の各郵便局。珠洲、穴水の両郵便局は土日祝日も対応する。営業時間は中居、比良の両郵便局が午前9時~正午、ほかの6郵便局が午前9時~午後3時となる。

 31日は、貯金、保険の窓口営業も珠洲、輪島、柳田、中居、比良の5郵便局で再開し、いずれも平日の午前9時~正午に対応する。

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