揺らめきながら凛と響く歌声、アンビエントとメッセージを兼ね備えたサウンドで話題を集める"ゆうさり"が、風景、季節、時間を切り取り心象とする音源集「ほとり」を本日配信開始

niikawa rikoによるソロプロジェクト、ゆうさりの3カ月連続リリースの締めくくりは自身2枚目となる音源集。 『ほとり』と名付けられたこの音源集は、朴訥とした弾き語りから深い歪みのバンドサウンドまでを録音、季節や時間、それに関わる風景を丁寧に切り取り、揺れ動きながらも暖かさと強さを心象として残す全6曲。 ゆうさりの今、普遍、より深層を知れる音源集となっている。

同時公開で収録曲「輪」のライブ映像も公開、リリース後には別楽曲のミュージックビデオも公開予定。 じわじわと魅力が浸透中の彼女のサウンドに浸っていただきたい。 ▼ゆうさり(合奏)“輪”(at 東池袋 KAKULULU 2023.06.04)

https://youtu.be/qmzy6RWN940

セルフライナー

ほとり / 畔 / 陲 /熱り / 辺り......境目、きわ、水辺。はずれに。そのかたわらに、その果てで。6曲を見渡して、ほとりという言葉が緩やかに貫いていることを思い、タイトルとしました。

ゆうさりという名前で音楽をし、初めての音源集「由来」でやりたかったことは、わずかなことがわずかなまま、だけど作った波がどこまでも打つような、そういうことでした。1つのことを喋って、10のことを思い起こすようなものにしたかった。

そして今回の「ほとり」では、なるべく色々な面から1を切り出して、沢山集めて詰めるようなことをしてみました。自分の作るものをどう渡したいのか、景色をそのまま頭に被せるようなことはどういうことか、新しく好きになった音楽はどんなふうになっているか。書いた詩と作った音はきちんと空気を抱きかかえているか。そしてそれは身体の中のことか、外のことか。匂いのする眩しさのある、その場所で吸って吐いた時と同じ感覚になるようなものへ、景色をなるべくそのままうつしとる気持ちでつくりました。

百日は、あめの昼ときれいな夕方、貫かれている季節の境目。朝の清冽は、静かに感覚が結晶する、真冬の朝のきわ。揺り籠は、よく晴れた夜、湖と眠りの中を行き来する夢の水辺。みなし児とはこぶねは、もっと深い真夜中のはずれ。輪は生まれてからの光、あたたかさ、生きた果てにあって、いつもそばにあるそれ。ほとりは、そんなふうに生まれたひとやみた夢、移った季節のはずれに残る余熱。一人一人のあらゆる時間に、関係に、感覚に、頭や体や心によせて。あらゆるほとりによせて。

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