【香港】12月の小売売上高8%増、通年はプラス転換[経済]

香港政府統計処が1日に発表した2023年12月の小売売上高(速報値)は、前年同月比7.8%増の363億3,000万HKドル(約6,800億円)だった。増加率は前月から鈍化し、2カ月ぶりの1桁台にとどまった。ただ13カ月連続でプラス成長は維持した。

商品・販売経路別では「宝飾品・時計・高額贈答品」が50.1%増と最も伸びたものの、増加率は前月から10.7ポイント縮小した。「衣類・靴類・関連製品」(18.3%増)、「その他消費財」(22.9%増)も前月から伸び幅を縮めた。

一方、減少率が最も大きかった「耐久消費財」は17.4%減で、前月から11.1ポイント下げ幅を拡大した。「燃料」も12.0%減と落ち込みが目立った。

12月のオンライン販売による売上高は29.7%減の28億4,400万HKドル。小売売上高全体に占める比率は7.8%で、前月から比率を縮めた。

23年通年の小売売上高は前年比16.2%増の4,066億5,200万HKドルだった。前年(0.8%減)から2年ぶりにプラスに転じた。

政府報道官は、域外からのインバウンド客は受け入れ能力の回復に伴い増加すると予測。市民の所得上昇も域内消費を押し上げると指摘した。政府による海外からの大型イベント誘致策や域内での各種イベント開催も小売業を下支えするとみている。

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