仮設住宅「暖房に配慮」 輪島18世帯、3日入居

報道陣に公開された応急仮設住宅の内装=2日午前10時50分、輪島市の輪島キリコ会館多目的広場

 輪島市は2日、能登半島地震の被災者向けに県が建てた応急仮設住宅の内装を報道公開した。同市マリンタウンの輪島キリコ会館多目的広場に地震後初めて完成した平屋で、3日から18世帯55人が入居する予定。視察した坂口茂市長は「プレハブだが、暖房環境は十分に配慮され、住みやすくなっている」と語った。

 市などによると、広場に設置されたのは4DK4戸(床面積60平方メートル)と2DK14戸(30平方メートル)。断水が続いているため、上水をためる受水槽と下水の浄化槽を設置した。キッチン、風呂、トイレ付きで冷暖房を完備。オイルヒーターや三重窓も採用され、暖かさを保(たも)てるようにした。

 仮設住宅を巡り、市には4千件を超える入居申請がある一方、市内で1月末までに着工したのは548戸にとどまる。

 仮設住宅は、災害救助法に基づき被災者が住宅を確保するまで自治体が無償提供し、原則2年入居できる。坂口市長は「2007年の地震の時と比べ格段に良くなった。入居希望数の4千戸を確保したい」と述べた。

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