病院職員が入札期間中に情報漏えい 停職6か月の懲戒処分 落札業者に設計書 「良好な関係続けたかった」 広島・福山

広島県の福山市民病院は2日、市民病院経営企画部の男性職員(51)が入札期間中にもかかわらず、工事に関する設計書を市内の業者に渡していたとして停職6か月の懲戒処分にしたと発表しました。

福山市民病院によりますと、男性職員は、放課後児童クラブの新築給排水の設備工事で入札期間中だった2022年9月、長年仕事上で付き合いのあった市内の建設業の代表者に対して、本来提供してはいけない設計書を、職場のパソコンを使いメールで提供しました。入札の結果、この業者が落札しました。

パソコンの履歴から発覚し、昨年9月に市民病院が刑事告発。男性職員は、12月に広島簡易裁判所から罰金80万円の略式命令を受け、納付しました。設計書は「仕事で使う」と偽り、知り合いの職員から提供を受けていました。

病院側の聞き取りに対し男性職員は、「(事業者と)良好な関係を続けたかった。軽率だった、やったことは反省している」と答えたということです。

福山市民病院の高倉範尚 病院事業管理者は「繰り返されることのないよう綱紀粛正の徹底はもとより、職員に対して一層の指導・徹底を図り、信頼回復に全力で取り組んでまいります」とコメントしています。

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