全国高校選抜大会 相撲 押し相撲で全国での勝利を目指す日田林工 【大分県】

全国高校相撲選抜大会の出場権を勝ち取った日田林工。昨年10月の県高校新人大会では武石龍親(1年)と梅木広兜(同)の2人がリーグ戦全5試合を全て2勝で勝ち切った。武石は「一つも負けが許されない状況が気持ちを奮い立たせた。思い切って勝負できた」と振り返る。

小学生で相撲を始めた経験者の武石と梅木は押し相撲を得意とする。がむしゃらに前に出ることを信条とする。勝負の世界だけあって、勝った、負けたというのは実力差もあり、仕方ない面もある。それでも愚直に当たって、休まずに攻めて相手のバランスを崩し、押し出す。梅木は「自分にはこれしかない」と言い、武石は「自分の相撲が取れたら勝つし、取れなかったら負ける」と、相手の取り組みに合わせて変化することを善しとしない。

稽古から真剣勝負

県高校新人大会では、初戦の相手である優勝候補の中津東に照準を合わせた。岩元優樹監督は「ここで負けたら次はないという覚悟で試合に臨ませた。一発目の試合は緊張するので力を出し切れないことがあるが、120%の力を出してくれた」と話す。「自分たちの形」で勝てたことで、流れを呼び込んだ。その後の4試合は「一気に勢いが増した。迷いがなくなり、押しの形、突きの形が良かった。型にはまったら押し相撲は強い」と岩元監督は勝利を確信した。

全国選抜には、昨年6月から入部した北悠斗(1年)が加わる。岩元監督は「初心者なのでけがをする恐れがあったので新人大会は試合を棄権させた。今は随分と基礎が身に付き、ようやく土俵に立てるようになった」と、初めての公式戦の場が全国舞台になることを示唆した。武石は「やることは変わらない。全国でどれだけ通用するか試したい」と意気込みを語った。「部員3人」で全国での勝利を目指す。

全国選抜ではまずは1勝を目指す

(柚野真也)

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