立春に合わせて搾り上げた日本酒を即日販売する「立春朝搾り」の出荷作業が4日、鶴岡市の加藤嘉八郎酒造(加藤有造社長)と寒河江市の千代寿虎屋(大沼寿洋社長)で行われた。無病息災や家内安全、商売繁盛などの願いが込められた「縁起酒」が、各地の酒販店に送られた。
加藤嘉八郎酒造では、県産酒造好適米「出羽燦々(さんさん)」を使った純米吟醸無ろ過生原酒を醸造し、720ミリリットル(1980円)を5900本、1.8リットル(3795円)を1850本用意した。この日午前2時半ごろから従業員約50人が瓶詰め・箱詰めの作業を行った。
同社の加藤嘉隆取締役業務統括執行役員は「立春にふさわしい、コメの甘みが感じられる日本酒に仕上がった。縁起酒を飲んで春の訪れを楽しんでほしい」と話した。
立春朝搾りは日本名酒会(東京)が全国の蔵元に呼びかけ、1998年から行われている。今年は43蔵元が参加した。