台湾と山寺、手をつないで 子ども同士遊び、名所巡る

手つなぎ鬼などを通じて交流を深めた本県と台湾の子どもたち=山形市・山寺中

 台湾と本県を結ぶ冬季国際定期チャーター便で来県している台湾の子どもたちが5日、山形市山寺中(高橋郁子校長、27人)を訪れ、日本の遊びを体験したり、地域の名所を巡ったりして交流した。

 台湾でも先住民の住む割合が最も高い台東県にある緑島など三つの島から、小学5年生から中学3年生までの計10人と引率者数人が来校。山寺中側は1、2年生計14人が一行を出迎え、生徒の発案で手つなぎ鬼と大縄飛びを楽しんだ。このうち、手つなぎ鬼では、鬼になった児童・生徒同士が身ぶり手ぶりで作戦を共有するなどし、言葉の壁を超えたコミュニケーションで親睦を深めた。

 引き続き、近くの宝珠山立石寺に移動し、山寺中生の案内で根本中堂や山門などを見て回った。

 台湾の中学2年鍾承芸さん(14)は「日本に友達ができてうれしい。とても楽しかった」と笑顔を見せ、山寺中2年山田梨夢(りんむ)さん(14)は「言葉が通じず緊張したが、最後は打ち解けられた。機会があれば台湾に行きたい」と話していた。

 一行は1日に東根市の山形空港から入国し、2~4日は山形市の蔵王温泉スキー場でスキーやスノーボードを楽しんだ後、5日に同空港から出国した。

 台湾の離島に住み、海外に行くのが難しい子どもたちを支援しようと、いずれも台湾の高豊グループが国立体育大と連携し企画した「山と海とともに踊る」プロジェクトの一環で実現した。

© 株式会社山形新聞社