日本が死のグループに挑むーーハンガリーでの五輪最終予選は「極めて厳しい戦いになる」とFIBAが予告

FIBA「どのチームもグループ首位になる可能性がある」

2月8日からハンガリー、中国、ベルギー、ブラジルで開催されるFIBA女子オリンピック世界最終予選2024。FIBAは2月6日、“死のグループ”と言われるハンガリー・ショプロンでのOQTについてプレビュー記事を掲載。AKATSUKI JAPAN女子日本代表(FIBAランク9位)については“どの姿が出るのか大きな疑問”と記している。

日本は8日にスペイン(同4位)、9日にカナダ(同5位)、11日にハンガリー(同19位)と対戦。上位3チームに入ってパリ五輪出場権獲得を目指す。しかし、東京2020オリンピック銀メダルの日本に加えて、ユーロバスケット2023で銀メダリストであるスペイン、同大会で4位になったハンガリー、FIBAワールドカップ2022でベスト4になっているカナダとハンガリーで行われるOQTには死のグループと呼ぶにふさわしいほど強豪国が集まっている。その戦いについてFIBAは「極めて厳しい戦いになるだろう。どのチームもグループ首位になる可能性があり、どの試合は接戦になるはずだ」と試合を予想することは簡単ではないとしている。

ベテランと若手が融合するスペインが本命とFIBAが紹介

記事の中で、FIBAが1位通過の本命に挙げたのがスペインだ。ユーロバスケット2023でオールスターファイブに選ばれたベテランSFのアルバ・トーレス(192cm)、同じく長年代表を支えてきたベテランPFのラウラ・ヒル(190cm)という頼れるベテランがいて、ラケル・カレラキンタナ、マリアテレサ・カソルラメディナという有望な若手もいる。ミゲル・メンデスHCの手腕で上昇気配であるところに、アメリカ出身で昨年6月に帰化したミーガン・グスタフソンが加わったことでインサイドを補完できたと紹介。わずかに有利と見ていると記す一方で、「死のグループでは最下位になっても驚かない」と確実に上回っているわけではないとも書いている。

日本に関しては、「我々はこの3年間で日本のさまざまな姿を見てきた」と紹介。銀メダルを獲得したオリンピックでの驚異的な輝きの一方、FIBAはワールドカップ2022では8強も叶わず。昨年は中国にアジアカップ女王の座も奪われてしまった。エネルギッシュなディフェンス、トランジションでの無慈悲なプレー、スペーシングと3Pシュートと素晴らしい力は持っており、いい面が出るのかそれとも低調な姿を見せるのか、大きな疑問(The Big Question)だとしている。

また開催国となるハンガリーについては、日本、スペイン、カナダの実績を考えると「アンダードッグ(実力が劣る)と見ざるをえない」と紹介。しかしハンガリーが大会初日に対戦するカナダに関しては、主力選手のナタリー・アチャンワが産休明け、キア・ナースも今季はトップレベルでのプレー経験がなく調子が上がっていない可能性があると紹介。ハンガリーが勝つチャンスは十分あるし、オリンピック出場権を手にするチャンスもあると紹介した。

3連勝を果たしての日本の五輪出場権獲得を願いたい。しかし、星取りの状況によっては最終戦の結果が出るまでわからないという状況にもなるかもしれない。


FIBA女子オリンピック世界最終予選2024」

大会名称:FIBA Women’s Olympic Qualifying Tournament 2024
(FIBA女子オリンピック世界最終予選2024)
開催期間:2024年2月8日(木)~11日 (日)
開催地:中国、ベルギー、ブラジル、ハンガリー
大会公式サイト(英語):https://www.fiba.basketball/oqtwomen/hungary/2024

■ハンガリー会場試合予定
・2月8日(木)
現地16:30(日本時間24:30)開始予定)/日本(同9位)対スペイン(同4位)
現地19:00(日本時間27:00)開始予定)/ハンガリー(同19位)対カナダ(同5位)

・2月9日(金)
現地15:30(日本時間24:30)開始予定/カナダ対スペイン
現地18:00(日本時間26:00)開始予定/日本対ハンガリー

・2月11日(日)
現地15:00(日本時間23:00)開始予定/日本対カナダ
現地17:30(日本時間25:30)開始予定/スペイン対カナダ

【組み合わせ】
中国開催:プエルトリコ(12位)、中国(2位)、ニュージーランド(23位)、フランス(7位)
ベルギー開催:セネガル(20位)、アメリカ合衆国(1位)、ベルギー(6位)、ナイジェリア(11位)
ブラジル開催:ブラジル(8位)、ドイツ(25位)、セルビア(10位)、オーストラリア(3位)
ハンガリー開催:スペイン(4位)、ハンガリー(19位)、カナダ(5位)、日本(9位)
※ランキングは2023年8月21日更新のもの

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