足利市の男「自分が火をつけた」 山林の連続不審火関与か 栃木県警が森林法違反容疑で再逮捕へ

 栃木県足利市内で2023年12月ごろから今年1月上旬にかけて発生した不審火の疑いがある山林火災で、足利署が窃盗容疑で逮捕した足利市、50代の無職男が調べに対し、「自分が火を付けた」などと関与を認める供述をしていることが6日、捜査関係者への取材で分かった。県警は容疑が固まり次第、森林法違反(放火)の疑いで再逮捕する方針。

 捜査関係者によると、男は同市内の山林に火を付けた疑いが持たれている。調べに容疑を認めているという。ある山林火災の現場付近では不審車両の目撃情報などもあり、県警は慎重に裏付け捜査を進めている。不審火が疑われる火災は23年11月にもあり、群馬県太田市でも発生したとされる。

 足利署や足利市消防本部によると、不審火の疑いがある山林火災は主に未明から朝の時間帯に発生した。

 23年12月10日未明、同市大岩町の2カ所で発生。翌11日未明にも同所の山林から出火した。同28日には松田町で発生。同31日と今年1月3日には、大前町の山中にある山前公園内を焼いた。同6日には山下町で竹林、7日には松田町で山林の火災が相次いだ。

 現場は同市北部の山あいで、いずれも下草や木などを焼いた。昨年12月28日の松田町の火災は最も規模が大きく、約4千平方メートルを焼き、消火には群馬県の防災ヘリが出動した。

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