「自分の人生は自分しか歩めない」東京パラ出場のアスリートが語る、逆境を乗り越えるこつは

児童たちに語りかけるパラアスリートの宇津木さん(向日市寺戸町・第6向陽小)

 東京パラリンピックに競泳で出場した京都市出身の宇津木美都(みくに)さん(21)が、第6向陽小(京都府向日市)で講演した。努力して夢をかなえる姿勢を4年生50人が学んだ。

 生まれつき右肘から先がない宇津木さんは、3歳で水泳を始め、14歳で日本代表に選ばれた。東京パラリンピックでは女子100メートル平泳ぎ(運動機能障害SB8)で6位に入った。競技に打ち込むとともに、小学校教員を目指して大阪体育大で学んでいる。

 宇津木さんは水泳中の動画を児童に紹介。スランプを乗り越えた経験から「今の自分の状態で何をすべきかを考え、自分を客観視できるようになった」と明かし、「自分の人生は自分しか歩めない。やりたいことを素直に考えて突き進むのが一番。苦手なこともチャレンジすれば、いろいろなことができるようになる」と話した。

 そして「みんなの長所を生かすスポーツや仕事がある。いろんなことにチャレンジして」と語りかけた。質問に答えて「タイムやメニューなど、今日の目標を一つ決めている」と上達のこつを教えた。

 将来、プロ野球選手になりたいという小学4年の児童(10)は「どういう道を歩んできたのか、何を努力すればいいのかなど大事なことが分かった」と話した。

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