お試し移住拠点、遊佐に 町促進協、良品計画(東京)と住宅整備

遊佐町が整備し、良品計画がデザインした移住体験の拠点「お試し移住住宅」=同町

 遊佐町IJUターン促進協議会(会長・時田博機町長)は、生活雑貨などの「無印良品」を展開する良品計画(東京都)とタッグを組み、「お試し移住住宅」を新たに同町のJR遊佐駅前に整備した。広く関心を持ってもらおうと、同社が内装デザインとPRを担い、家具は同社製品を随所に取り入れた。協議会は首都圏からの移住者を呼び込む狙いで、4月からの運用開始を見込む。

 車を持っていない移住希望者にも町内での暮らしを体験してもらおうと、2カ所目のお試し移住住宅として、町中心部に整備した。公募型プロポーザル審査で同社を選んだ。同社は宮崎県で空き家活用のリフォーム事業を展開し、本県では酒田市と地域活性化の連携協定を結んでいる。同市や同町で移動販売を行っており、その縁で応募した。

 今回の移住住宅は、木造2階建てで築約40年の空き家を町が10年間借り上げ、協議会が800万円をかけてリフォーム。無印良品のソファやこたつなどを置いた。同社の担当者は「ゆったりとした空間にした。キッチンを広くし調理器具を充実させ、利用者が遊佐町の食材で料理を楽しめるようにした」と話す。

 現地で4日に開かれたお披露目会では、時田町長が「移住住宅を拠点に町の魅力を発信していく」とあいさつし、関係者約20人が見学した。3月にはモニターツアーを行う。同社は同町への移住や体験に関心を持ってもらおうと、写真共有アプリ「インスタグラム」などで町内の自然や食べ物の発信を行っている。問い合わせは同協議会事務局0234(28)8257。

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