「150年目の思い出」卒業生が紹介 廃校の磨屋小・新興善小 諏訪小児童が歴史受け継ぐ

校歌を歌う在校生=長崎市立諏訪小

 長崎市諏訪町の市立諏訪小(山﨑直人校長、402人)で7日、「磨屋小・新興善小 150年目の思い出集会」が開かれた。卒業生も出席し、当時の様子を在校生に語るなどして懐かしんだ。
 1997年、市中心部の磨屋、新興善、勝山の3校の統廃合で諏訪小と桜町小が新設。諏訪小は磨屋、新興善の校区の児童が通う。
 集会では、児童が昔の写真を使いながら各校の歴史を発表。卒業生が思い出話を紹介した。
 磨屋小は1873年に設立。唐島清徳・鍛冶屋町自治会長は、1950年代は休み時間の運動場に人があふれていたことや、82年の長崎大水害で校舎1階が水没した状況を説明。シンボルの「アカギの木」が運動場に今も残っていることを喜んだ。
 長崎原爆の投下直後に救護所が設けられた新興善小は1874年に設立された。中川進吾・新興善地区連合自治会長は、地域の人たちと一緒になって盛り上がった運動会を回顧。「200年目に向け、いい思い出をつくって」と後輩たちにエールを送った。
 発表した児童は「(これまでの歴史を)誇りに思い、これからの諏訪小の歴史を受け継いでいきたい」と締めくくった。
 5、6年生が磨屋小と新興善小の校歌を披露。諏訪小校歌の斉唱では、活水女子大助教授当時に作曲した加藤豊さん(70)の指揮で、児童が元気いっぱいに歌い上げた。

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