被災地氷見に元気を マルシェや「屋台」心身癒やす 3連休、地元有志のイベント続々

炊き出しイベントへ意気込む松原会長(中央)とメンバー=氷見市役所

 能登半島地震で大きな被害に見舞われた氷見市で3連休期間の10、11日、イベントが相次いで開かれる。市民有志が、売り上げの一部を義援金に充てるマルシェや無償の炊き出しイベントなどを企画。震災で傷ついたまちを明るくし、被災者を元気づけようと意気込んでいる。

 被害が甚大だった同市北大町に接する北の橋(中央町)周辺では11日、商店街店主らが「きたのはしマルシェ」を開く。橋のたもとに位置する昭和レトロビルとアートギャラリー大黒屋を会場に、飲食や物販など15店が出店し、売り上げの10%を市内被災地の復旧費として寄付する。

 北大町では液状化や建物の損壊被害が目立つ。店の廃業や住民の避難などが相次ぐ中で、少しでもまちを明るくしようと有志が集って企画した。当日はおにぎりや豚汁、ととぼち揚げなど飲食のほか、革小物やアクセサリーなどを販売。整体や瞑想(めいそう)会、ケルト音楽の演奏会なども開き、来場者に心身を癒やしてもらう。

 観光客の回復にもつなげたい考えで今後、四季ごとの開催を検討している。企画した昭和レトロビルオーナーの林美湖さんは「来た人みんなが少しでも笑顔になれるように頑張りたい」と力を込めた。

 氷見青年会議所(JC)シニア会は10日、氷見市漁業文化交流センターで飲食振る舞いイベント「元気振る舞い屋台」を開催。ラーメンや大漁鍋、寒ブリの刺し身など15種類計約5千食を無償で提供する。仕事後に訪れやすいよう時間は午後6~8時としており、松原勝久会長は「疲れた心と体を温めたい」と話した。

  ●ひみ番屋街は「ブリづくし」

 ひみ番屋街では11日、地震で1月から延期となっていた「ぶり・鰤・ブリづくし」が開かれ、ブリの解体ショーや重量当てクイズ、ブリのかす汁、ミニ丼の提供、抽選会など多彩な催しが行われる。

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