県公立高入試の前・後期選抜を決定 26年度から、5校で先行実施可能

 県教育委員会は8日、現在の中学1年生が対象となる2026年度公立高入試から、前期(特色)選抜と後期(一般)選抜を原則全ての高校で実施することを決めた。現行の推薦入試は廃止する。一定の定員割れが続く全日制普通科の谷地、新庄北、新庄南、南陽、米沢東の5校では、前期(特色)選抜の実施を1年前倒しできるとした。

 同日の県教委定例会で報告された。推薦入試がない普通科にも受験機会の複数化を広げることを主な狙いとし、前期(特色)選抜を導入する。各学校が日程や募集人員、検査内容を選択できる。3月7日に行われる現在の学力検査を後期(一般)選抜と位置付ける。

 前期日程はA(1月中旬)かB(2月初め)。募集人員は定員の5~50%とし、音楽科は60%程度、体育科は80%程度とする。検査内容は個人面接、集団面接、作文、学習内容などの発表、その他(小論文、実技、口頭試問、学校ごとの学力検査など)から一~三つを学校が選択。各学校が決めた日程や募集人員、検査内容、志願資格などは今年9月に公表される見通し。

 県立高は定員の充足率向上が課題とされている。過去2年間の入試で、定員に対する合格者割合の平均が7割に満たない普通科は、学校の判断で前期(特色)選抜を25年度入試から先行実施できる。谷地、新庄北、新庄南、南陽、米沢東のうち、実施する高校は来月に公表される。

 先行実施する場合、日程は推薦入試と同日(25年2月3日)とする。募集人員は定員の30%を上限とし、検査内容は個人面接、集団面接、作文から学校が選ぶ。25年度入試は現在の中学2年生が受験するため、制度の周知が急がれる。

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