6年ぶりの減少も「龍躍愛知予算」と命名 スタートアップ支援と地震対策に重点 愛知県当初予算案

テレビ愛知

愛知県は2月9日、2024年度の当初予算案を発表しました。総額は6年ぶりの減少です。

愛知県・大村秀章知事:
「勢い盛んに愛知を成長・発展させ、大きく躍進させていく。こうした思いを込めて2024年度当初予算は『龍躍愛知(りゅうやくあいち)』予算」

2024年度の予算案は一般会計の総額で2兆7949億円で、2023年度と比べて1708億円減少しました。新型コロナの対策費が減ったことなどが理由で、前年度の当初予算の額を下回るのは6年ぶりです。

予算案では2024年10月開業のスタートアップ支援拠点、『ステーションAi』の整備・運営などに128億円余りを計上しました。そのほか2025年夏に名城公園内に誕生する「IGアリーナ」の整備費などとして257億円余りを盛り込んでいます。さらに…

大村知事:
「能登半島地震を踏まえて、愛知県としても南海トラフ地震を念頭に置きながら、地震防災対策はしっかりとやっていかないといけない」

2024年度予算案に地震対策として盛り込まれたのは総額およそ724億円。

中でも大型のプロジェクトは、豊山町にある県営名古屋空港の隣に整備を進めている大規模な防災拠点です。約19万平方メートルの敷地に、物資を保管するエリアや全国からの支援部隊の宿泊場所や給油施設などを設ける予定です。

県の担当者は…

防災拠点推進室・二村純司室長:
「今回の能登半島地震でも、救助部隊や物資が道路が寸断していてなかなか入れなかったことも問題点として指摘されている。いま整備している豊山町の防災拠点は高速道路と空港にダブルアクセス、地の利がある。ここであれば道路網を上手に活用しながら物資の配布ができると考えている」

ただこの防災拠点、懸念されるのは完成時期の遅れです。当初は2026年3月までの完成を予定していたものの、2022年度に実施した事業者の入札が不調だったため、1年延期することに。新たな完成目標に間に合うのでしょうか。

二村室長:
「私たちは2026年度末に向けて努力をしているところ。部分開業も検討していきたい。造成工事などを進めたうえで、使える部分はもし何か(災害が)起こったときには使えるようにしていきたい」

愛知県の2024年度当初予算案は、2月19日に開会する県議会に提出されます。

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