「7、8割枯れてしまっている」いまが見ごろなのに…菜の花畑に異変で地元に嘆き

この時期は、黄色いじゅうたんと称される菜の花畑が人々の目を楽しませてくれますが、一部地域では早々に見頃を過ぎてしまった場所があることがわかりました。
気候の異変による草花への影響は顕著で地元住民からは落胆の声があがっています。

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<下田支局 柴田寛人記者>
「南伊豆町日野の菜の花迷路です。簡単な作りですので、迷わずに散策を楽しめます」

約2,500平方メートルの広さの菜の花畑は、いままさに見頃。イベントのメインは菜の花迷路です。二手に分かれる部分が数か所ありますが、子どもでも簡単にゴールできます。

<横浜市からの観光客>
「(菜の花迷路の企画について)いつもすごいなと思っています。地域おこしというか、みんなで盛り上げていこうというのは素晴らしいなと思います」

写真撮影スポットの菜の花ドアも賑わいを見せていて、まつりが閉幕する3月10日まで花を楽しむことができます。

静岡県内には菜の花の名所がたくさんあります。富士の白糸自然公園や湖西市の前向花畑、磐田市の桶ヶ谷沼などで3月以降に見頃を迎える予定です。しかし、すでに見頃を過ぎたりイベントを取り止めている場所もあります。

<浮島地区環境保全推進会 長澤利之会長>
Qこの時期、やはり菜の花が綺麗ですね
「ですけど、きのう駐車場を閉めさせていただいたんですよ」
Qなぜ?
「中入ってもらうと分かるんですが、かなりの割合で花が枯れてきてしまって」
Q確かに見ると根元から横倒しになっていますね
「満開時に比べて7、8割枯れてしまっている」

沼津市平沼の「浮島ひまわりらんど」です。2023年末の畑の様子をみると、7年前から冬場は3500平方メートルの畑一面に菜の花が広がっていました。早咲きの品種のため例年、1月上旬から2月中旬にかけて見頃を迎えますが、2024年は暖冬の影響で早く開花。1月に雨が少なかったことや急に気温が下がったことで花が枯れてしまったのです。

地域の有志で整備した菜の花畑。多くの人に見てもらうことを楽しみにしていただけに悔しさをにじませます。

<浮島地区環境保全推進会 長澤利之会長>
「菜の花でお客さんが集まってくれればよいと思っていたが、気候の関係だからしょうがない」

長澤さんは、2025年に向けて花の品種や植える時期を変えることで対策をしていきたいということです。

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