「氷のカーテン」あと数日?/千畳敷駅付近

JR千畳敷駅付近の岩肌にできた「氷のカーテン」=9日午後0時13分、深浦町

 厳冬期の西海岸の風物詩として知られる青森県深浦町のJR五能線・千畳敷駅付近の「氷のカーテン」。暖冬の今季は昨年12月下旬に一度姿を現したが、1月の暖かさで完全に解け、2月初めに再び結氷した。穏やかな天候の9日は岩肌に解けた水がしたたり落ちる音が響くも、その姿を保っていた。ただ、週明けは季節外れの暖かさとなる見込みで、自然の造形美を楽しめるのはあと数日の可能性もある。

 氷のカーテンは岩肌から染み出る水が季節風や冷え込みで凍り、“成長”したもの。近くで民宿望洋館を営む金澤信仁さん(56)によると、ここ数日の寒気の緩みで少しずつ氷が解け始めており、夜間の冷え込みで何とか持ちこたえている。

 9日の氷の張り具合は例年のピークの2割ほど。「年々小さくなっているような気がする。今が見ごろとも言いにくいが、氷が見られるのは今季最後になるのでは」と話していた。

 青森地方気象台によると週明けの13~15日、寒気の影響を受けにくくなるため、県内の広い範囲で気温上昇が予想され、最高気温が10度以上となる見込み。

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