初午祭で「的打ち」 災厄封じる祈りの矢 松浦・浜ノ脇地区

「的打ち」行事で災厄封じの祈りを込めて矢を射る住民=松浦市、浜ノ脇公民館

 長崎県松浦市今福町の浜ノ脇地区で4日、初午(はつうま)祭があり、災厄から集落を守る「的打ち」行事が行われた。
 2月の最初の「午の日」に行う初午祭は、豊作や商売繁盛、家内安全を祈願する祭り。同地区では毎年2月の第1日曜に実施している。
 約20人が参加。同町の今福神社の早田伸次宮司が神事を執り行った。その後、「的打ち」があり、災厄が訪れる方向に矢を放つ行事で、今年の方角は「北北東」。住民らがイタビ(イヌビワ)の木とカズラの弦(つる)で作った弓を使い、公民館の敷地に掲げた的に向かって竹の矢を次々と放った。
 区長の福浦敏朗さん(69)は「今年のはじめから全国で悲しいニュースが続いているが、この行事を機に地区が安泰であってほしい」と願いを込めた。

© 株式会社長崎新聞社