樹氷と笑顔、国内外から観光客 3連休初日の蔵王

晴天の下、樹氷をバックに撮影するスノーボーダーたち=山形市・蔵王ロープウェイ地蔵山頂駅

 山形市の蔵王で樹氷が成長し、3連休初日の10日、蔵王温泉スキー場では多くのスキーヤーやスノーボーダー、国内外からの観光客が晴天の下で絶景を楽しんだ。

 蔵王ロープウェイによると、現在の樹氷は例年よりやや小ぶりだが、少しずつ大きさを増してきた。蔵王山麓駅では午前8時半の運行開始を前に、春節(旧正月)を迎えた台湾や東南アジアからの観光客が長い列を作り、待ち時間は最長で2時間の人気ぶり。地蔵山頂駅に到着すると展望台に上り、樹氷をバックに笑顔で記念撮影していた。スキーヤーたちはコースに滑り出すと、気持ち良さそうにターンを決めていた。

 蔵王温泉観光協会によると、来場者数は台湾からの観光客を中心に新型コロナウイルス禍前とほぼ同じになりつつある。一方でホテルは従業員不足で、受け入れ客数が従来通りには戻っていない施設が多いという。また急激な気温上昇で樹氷や雪景色が損なわれることが心配とし、担当者はインバウンド(訪日客)人気を維持するためにも「今後も情報発信を積極的に行いたい」と話した。

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