【宇都宮】大人に代わって日常的に家事や家族の世話をするヤングケアラー同士が交流するきっかけにしようと、県は12日、ボードゲームや駄菓子屋などが楽しめる初の「とちぎヤングケアラーフェスティバル」をインターパーク6丁目のミナテラスとちぎで開いた。
当事者の子どもや若者、その家族、支援者らが参加し、屋外遊具やボードゲーム、ヘアアレンジ体験などを楽しんだほか、講演や相談なども行われた。
支援者らが参加した講演は、ヤングケアラー支援などに取り組む一般社団法人「ケアラーアクションネットワーク協会」(東京都)の代表理事持田恭子(もちだきょうこ)さんが講師を務めた。
持田さんは、ケアラーという言葉には、介護や看病をする人だけでなく、心配したり気遣ったりする人も含まれることを紹介し、「支援までは必要なくても、不安を感じている子どもたちがいる」と強調した。
一方、子どもたちはトランポリンで遊んだりヘアアレンジを体験したりしてイベントを満喫した。
母と来場した県北在住、小学5年の女子児童(11)は昨年まで1年半ほどうつ病の祖母をケアしていたという。児童は「トランポリンとかブランコとかめっちゃ楽しい」とうれしそうに屋外遊具で遊んでいた。