今季鹿児島県内2例目 南さつまの鳥インフルエンザ、1万4000羽を殺処分 防疫措置終える

鶏を捕獲する職員=12日、南さつま市(鹿児島県提供)

 鹿児島県は、鳥インフルエンザが発生した南さつま市の種鶏場と、その関連農場で飼う計1万4000羽の殺処分と埋却、消毒までの一連の防疫措置を12日に終えた。完了から10日経過後までに新たな発生がなければ、半径3~10キロ内に位置する15農場の鶏や卵の搬出制限を解除する。

 殺処分は11日午前7時に開始し、県職員が交代で作業に当たった。12日午前4時半に両農場の鶏の処分を終え、埋却や消毒を含む防疫措置は同日午後5時半に完了した。実際に処分した鶏の数は当初の見込みより千羽増えた。

 南さつま市は12、13日、防疫拠点施設の撤収や本庁・各支所への消毒マット設置など対応に追われた。本坊輝雄市長は「今回の発生を教訓に、県や農家らとともに新たな感染が起きないよう努めたい」と話した。発生農場周辺では、畜産関係車両の消毒を続ける。

 今季の県内養鶏での鳥インフル発生は、昨年12月の出水市以来2例目。直近では2月6日に香川県で発生があり、南さつま市の農場は全国9例目となった。

処分した鶏や卵などの埋却の様子=12日、南さつま市(鹿児島県提供)
卵を廃棄する職員=12日、南さつま市(鹿児島県提供)

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