川勝知事「能登半島から学ぼう」「助太刀も常にできる」静岡県の2024年度当初予算案を発表 さらなる高みを目指す「飛翔予算」と意気込む

静岡県は2月13日、2024年度の当初予算案を発表しました。新型コロナの対策費などが抑えられ、6年ぶりの減額となる中、1月に発生した能登半島地震を受け、防災力を強化する「災害対策費」が組み込まれました。

【写真を見る】川勝知事「能登半島から学ぼう」「助太刀も常にできる」静岡県の2024年度当初予算案を発表 さらなる高みを目指す「飛翔予算」と意気込む

<川勝平太知事>
「いま、構造転換を迎えている。我々は常に感染症だけではなく、天変地異にも備えないといけない。安全安心をちゃんとしようと。具体的には能登半島から学ぼうと」

川勝知事は13日午後、一般会計の規模が1兆3160億円となる静岡県の2024年度の当初予算案を発表しました。新型コロナの5類移行後初の当初予算案であり、コロナ対策の縮小などで2023年度より543億円少なく、6年ぶりの減額となりました。

2024年度の当初予算に組み込まれたのは、1月1日に発生した能登半島地震を踏まえた災害対策費です。

石川県輪島市での大規模火災を受け、新たに盛り込んだのは、電気火災を防ぐためのブレーカーの設置です。

<県政担当 坪内明美記者>
「こちらが感震ブレーカーです。このように震度5強以上の揺れを感じると音がなり、電源が切れる仕組みです」

感震ブレーカーは、地震を感知すると自動的に電気を遮断する装置です。

<静岡市危機管理総室 小沢聖一郎主事>
「地震による停電から復旧した場合、例えば地震で家具が倒れてコードが破損すると、破損したコードを原因として通電火災、燃えやすいものがあるとそこから火災が起きてしまう」

静岡県は自治体と連携し、設置費用の一部を補助するために、1億3200万円を予算に盛り込みました。

このほか、能登半島地震を踏まえた災害対策としては、木造住宅の耐震化を支援する事業費に4億6900万円など「総額99億円」を充てました。

<川勝平太知事>
「日本海側であれだけ厳しい人たちがいるので、私どもはたくましくならないといけない、元気でないといけない。助太刀も常にできる、人助けができる」

川勝知事は、今回の当初予算は静岡県がさらなる高みを目指すための「飛翔予算」だと意気込みました。

<滝澤悠希アナウンサー>
知事が「飛翔予算」だという2024年度の当初予算はどんなポイントがありますか?

<県政担当 坪内明美記者>
ポイントは4つあります。「能登半島地震対応」のほかに、「イノベーション」「こども・子育て」「スポーツの総合産業化」です。

イノベーションの事業では全国に先駆けた取り組みを進めます。静岡県は、イノベーション事業に総額2.5億円を充て、空飛ぶクルマなど、次世代エアモビリティの導入を進める方針です。

<川勝平太知事>
「これは色々な形で役に立てられると、災害は言うまでもない、物流にも場合によっては人流にもいずれは広がっていくとみている。この可能性を日本で最初に開いていきたい」

<県政担当 坪内明美記者>
このほか、子ども・子育て支援には「不妊治療費の助成」や「男性の育休取得を進めるための支援金」など、総額922億円を充てました。さらに、スポーツの総合産業化には「プロチームと連携した地域活性化」など、総額7.2億円を計上しています。一方で、財源不足は続いていますので、事業の見直しやふるさと納税の活用などを進めていく方針です。

© 静岡放送株式会社