サッカー部員30人乗せた貸し切りバスが横転、運行会社に文書警告 九州運輸局

道路脇に転落した観光バス=2023年8月、鹿児島市春山町

 鹿児島市春山町の県道で昨年8月、高校生30人を乗せた貸し切りバスが横転し3人が重傷を負った事故で、国土交通省九州運輸局鹿児島運輸支局が、バスを運行する九州みやび観光(同市石谷町)に文書警告したことが13日、分かった。警告は9日付。近日中に文書を交付する。

 同支局によると、昨年12月までに実施した2回の立ち入り監査で、点呼記録の誤記載と乗務員への指導・監督で不備が見つかった。いずれも旅客自動車運送事業運輸規則の違反に当たり、九州みやび観光へ2点の是正を指示。同社の是正報告を受け、文書警告のみの処分となった。

 同社によると、バスを運転していた男性は依願退職した。本村雅樹社長(47)は「今後事故がないように乗務員育成や運行管理をより重点的に行い、安全運行に努めていく」と述べた。

 事故は昨年8月19日午前8時半ごろ発生。国分高校サッカー部員30人が乗っており、生徒10人が搬送された。

バス横転事故が起きた現場付近に設置された看板=6日、鹿児島市春山町

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