鹿児島市計画の児童相談所、整備地は県農業試験跡地に決定 2028年4月にも開設見込み

児童相談所の整備が決まった県農業試験場跡地=鹿児島市西谷山2丁目

 鹿児島市は、設置場所を検討してきた児童相談所(児相)を西谷山2丁目の県農業試験場跡地(農試跡)に整備すると決めた。2024年度当初予算案には、人材育成に向けた研修経費164万円を計上。同年度中に県から土地を購入する予定で、補正予算などでの対応を検討する。開設は最短で28年4月を見込む。

 児相は児童虐待をはじめ、子どもや家庭の幅広い相談に迅速に対応する。中核市は任意で開設でき、現在4市が運営する。鹿児島市は24年度、社会福祉士と保健師を熊本市と北九州市の児相に派遣し研修する。

 市は、もう一つの候補地だった鴨池2丁目の鴨池公園駐車場と比較検討。初期費用を抑えられ、設置可能時期が早いことなどから農試跡の方が優位性があると判断した。

 建物は延べ床面積4500平方メートルの2階建てを計画。土地購入費を含めた整備費は約32億円を見込むが、資材価格高騰の影響で高くなる可能性もある。

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