リニア問題めぐり「正確ではない」川勝知事が国交省の認識に反論 鉄道局長の静岡県庁の訪問を受けて

リニア工事で静岡県がJR東海に示している懸念をめぐる動きです。2月7日、静岡県を訪れた国土交通省の鉄道局長が「有識者会議で全て取り上げ対策も明示している」と発言したことについて、川勝知事は2月14日、「正確ではない」と反論しました。

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<静岡県 川勝平太知事>
「鉄道局長の方から全部終わったと言われたということでございますが、それは正確ではありません」

14日の記者会見で川勝知事が「正確ではない」と語ったのは、国交省の村田鉄道局長の発言です。

村田局長は7日、静岡県庁を訪れ川勝知事と面会しました。県がリニア工事をめぐりJR東海に提示している47項目の懸念のうち、工事の発生土置き場など30項目が解決されていないとする認識について、面会後の取材で次のように述べました。

<国土交通省 村田茂樹鉄道局長>
「基本的な論点、対策については(有識者会議の)報告書の中で現時点において取り得るものは全部取り上げて対策も明示している」

この発言を受け川勝知事は14日、「引き続き議論が必要と述べた委員もいる」として反論しました。

<静岡県 川勝平太知事>
「生物多様性につきましては、県が提出した意見書が反映されていない点も多々見受けられますので、認識が異なる部分もあると考えておりますが、この点についても、今後のJR東海との対応を含めて、国ともしっかり擦り合わせをしていきたい」

また、川勝知事は、国が水資源や環境保全の対策をモニタリングする第三者委員会を立ち上げることについて、委員の案として複数の具体的な名前を挙げ、「公正中立が極めて重要」と強調しました。

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