マクラーレンF1が2024年型マシン『MCL38』の実車を発表。勢いのある若手コンビでトップ3に挑めるか

 2月14日(水)、マクラーレンF1チームは2024年型マシン『MCL38』を公開した。マクラーレンはすでに1月16日にMCL38のカラーリングを公開しており、満を持しての実車発表となる。

 2023年のマクラーレンは、キャリア5年目のランド・ノリスと、ルーキーのオスカー・ピアストリを擁してシーズンを迎えた。だが序盤からMCL60のパフォーマンスの低さに悩まされ、成績は低迷。改善は夏ごろに予定していた大型アップデートを待たなければならなかった。

 アップデートはマシンの全体に及ぶもので、複数回にわけて実施された。最初のアップデートが行われたオーストリアGPでノリスが4位に入賞すると、続くイギリスGPでは予選でノリスが2番手、ピアストリが3番手と揃ってトップ3に入る速さを見せ、ノリスはレースでも2位に入賞した。

 その後も快進撃は続き、日本GPではノリスが2位、ピアストリが3位とダブル表彰台を獲得。カタールGPのスプリント・シュートアウトではピアストリがトップタイムを記録すると、スプリントレースでもトップでチェッカーを受けた。ノリスは勝利こそなかったものの後半戦は4戦連続で表彰台を獲得するなど安定して上位入賞を続け、ドライバーズ選手権6位の座を獲得。ピアストリも9位につけ、最終的にマクラーレンはコンストラクターズ選手権4位まで追い上げることに成功した。

 マクラーレンは1月末にノリスとの契約を延長したことを発表しており、先に契約延長を決めていたピアストリとのコンビが少なくとも2026年まで続くことになる。リザーブドライバーにはパト・オワードと、昨年の日本GPで発表があった通り平川亮を起用する。平川は昨年10月にマクラーレンの旧型マシンでテスト走行を行い、今月もポール・リカールで2022年型MCL36を走らせたことが明らかになっている。

 2023年シーズン後半の勢いを止めたくないマクラーレンだが、昨年抱えた予選中の挙動に関する問題を解決するには時間がかかる可能性もあると見ており、慎重な姿勢だ。王者レッドブルをはじめとするトップ3チームに挑むには、できるだけ早い改善が求められる。マクラーレンの技術スタッフにとっても腕の見せ所だろう。マクラーレンがトップ3チームに対してどこまで食らいついていけるか注目だ。

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