「弾丸登山」を防ぐシステムで自粛呼びかけへ「国有地なので同じ規制は難しい」山梨県側の条例整備で登山客が静岡県側に流れる懸念に対策

山小屋に宿泊せず夜通し歩く「弾丸登山」を防ぐため、静岡県は2024年の夏山シーズン中、ウェブシステムで宿泊予約の有無を確認し、予約のない人に対して登山の自粛を呼びかける方針を示しました。

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<静岡県 川勝平太知事>
「登山者が山小屋宿泊予約の有無や登山計画等の情報を事前に登録するウェブシステムの構築に取り組みます」

川勝知事は2月14日、2024年の夏山シーズンにおける静岡県側の富士山入山制限について発表しました。

富士登山をめぐっては2023年、新型コロナの規制が解除され、山頂付近での混雑や山小屋に宿泊せず夜通し歩く「弾丸登山」などが問題視されました。

これを受け山梨県側では、5合目の登山口に入山規制のゲートを設置するほか、吉田ルートの登山者に通行料2000円の徴収を義務付ける県の条例案を整備する方針です。

静岡県の川勝知事は、静岡側のルートは国有地のため、山梨県と同じ規制を行うことは難しいとしたものの、山梨側の登山客が静岡側に流れることが懸念されるため、宿泊予約のない人に対し、登山の自粛を呼びかけると発表しました。

シャトルバスの乗り換え駐車場などにスタッフを配置し、ウェブシステムでの宿泊予約の有無や登山計画を確認するということです。静岡県は2024年を実験段階とし、結果次第で、2025年シーズン以降の対策を検討したいとしています。

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