「俺、何やっているんだろう」部活動“顧問強制”やめて 教職員が組合結成「休日に休んではいけないの」

教員の働き方改革につながるのでしょうか。長野県の教職員有志が「部活動の顧問を強制するのはやめてほしい」と組合をつくりました。長時間勤務の一因になっているとし、県教委に改善を求めます。

長野県の部活動を考える組合・青木哲也代表(高校教諭):
「目的は『望まない教員が部活動顧問を強いられない環境を整える』です。このワンイシューに集っている職員集団」

県庁で会見を開いた中学・高校の教職員。11人が集まり「部活動を考える組合」をつくりました。

やりたくないにもかかわらず、部活動の顧問を強制され負担となっていると訴えています。

長野県の部活動を考える組合・青木哲也代表(高校教諭):
「日曜日に炎天下で審判やっている、授業を自習にして出張して駐車場係やっているとか『俺、何やっているんだろう』という思いをしている先生は大勢いると思う」

部活動をめぐっては県教委も地域や民間に委ねる「地域移行」を目指していますが、指導者の確保などが課題となり進み具合は地域によって差があるのが実情です。

組合によりますと現在も顧問をしている教職員はひと月の時間外勤務が100時間を超えたケースもあるとしています。

県教委の今年度の調査でも177校ある中学校のうち137校・77%が「部活動を負担に感じている」と回答しています。

高校運動部顧問(20代):
「本来やるべきだった授業の準備の時間が失われるわけなので…土日に部活動が及んでいると月曜日からの授業の準備はかなり疲弊した状態で…」

組合は、顧問の強制で授業の準備など教員の「本来の業務」にも影響が出ているとし、さらなる「地域移行」の推進なども含め県教委に改善を求めていくとしています。

長野県の部活動を考える組合・青木哲也代表(高校教諭):
「教員不足も深刻化しています。長時間の過密労働を忌避する動きは顕著。勤務時間外の時間の使い方は自分で決めるという当然の権利を主張し、労働環境の整備に動き出さなくてはならない」

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