神戸空港、国内10位の空港に成長 開港18年で旅客数最多343万人 コロナ前を更新、国際化へ好材料

開港から18年がたった神戸空港=2022年12月、神戸市中央区

 神戸空港が16日、2006年の開港から丸18年を迎えた。旅客数は新型コロナウイルス禍からの回復が早く、23年は343万人と過去最多を更新し、国内10位の空港に成長した。30年前後には国際定期便が就航する見通しで、神戸市はその時点の旅客数を年間約700万人と予想。国内有数の規模の空港になる可能性があると期待する。

 神戸空港は市が設置管理者となり開港。18年からは関西エアポートが関西空港、大阪(伊丹)空港と一体的に運営している。

 当初、発着枠が1日60回に制限されたが、3空港のあり方を話し合う関西3空港懇談会の合意を受け、19年に規制緩和が実現。発着枠は同80回に拡大し、運用時間も午前7時~午後11時に1時間延長された。25年には国内線の発着枠がさらに増え、国際チャーター便も解禁される。

 旅客数は19年に当時最多の336万人を記録後、コロナ禍で20、21年は半減。ただ、日本人観光客の比率が高く、22年夏以降、関西3空港の中でいち早く、コロナ前の水準近くに回復した。

 23年の実績は東北最大の仙台空港を上回り、国際定期便が就航していない空港では伊丹に次ぎ2位に。発着回数3万4894回も過去最多だった。現行ダイヤでは羽田、那覇、新千歳、長崎、茨城などを結ぶ12路線で計37往復74便(期間限定運航を含む)が運航されている。

 関西エアの山谷佳之社長は「旅客数が増えているのは神戸空港にニーズがあることの表れ。需要を急激に膨らませるのは難しいが、神戸市とその西側地域に加え、四国や瀬戸内方面の利用を伸ばせば、徐々に成長させることができる」と語る。(大島光貴)

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