被災店出展、復興へ一歩 都内で伝統工芸フェア

輪島塗の工芸品を品定めする来場者=16日午前11時、東京・丸の内

 いしかわ伝統工芸フェア2024(北國新聞社後援)は16日、東京・丸の内の東京国際フォーラムで始まった。能登半島地震で被災した輪島塗の漆器店9店舗を含む36業種61団体が工芸品約2万点を寄せ、「復興の一歩になる」として来場者に支援を呼び掛けた。

 「がんばろう! いしかわ」を合言葉に、珠洲焼や能登上布、九谷焼などが展示販売された。午前10時の開場から多くの人が訪れ、石川の豊かな伝統工芸に触れた。

 店舗が大規模火災で焼失した輪島塗の藤八屋では、スタッフが当時の状況を写真で説明した。輪島塗の箸を買った大田区の会社員神林里織さん(35)は「物を買って少しでも石川の力になりたかった」と話した。

 開会式では県伝統産業振興協議会の岡能久会長が「フェアを通して業界が一致団結し、復興の一歩を踏み出したい」とあいさつした。馳浩知事はビデオメッセージを寄せ「石川が元気で頑張っている姿を見てほしい」と述べた。18日まで。

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