FRB、物価安定確保に向け「やるべきことあり」=SF連銀総裁

[16日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は16日、米国のインフレ率は「目覚ましい」進展を見せているが、安定した物価を確保するためには「まだやるべきことがある」とし、利下げのタイミングではないことを示唆した。

全米企業エコノミスト協会(NABE)向けの講演原稿で「忍耐が必要なときに素早く行動する誘惑に負けず、経済が発展するにつれて機敏に対応できるよう準備する必要がある」と述べた。

インフレ率の急速な低下と低水準で推移する失業率という組み合わせは「明らかに朗報」だが、この状態が続くかは不透明と指摘。今年のリスクとしてインフレの進行が鈍化する可能性や労働市場が低迷する可能性を挙げた。

金融市場の織り込みや調査などに反映されている予測はインフレ率が連邦準備理事会(FRB)の2%目標に向かっていることを示唆しているが、「それが実現するかどうかを確かめるには、もっと時間とデータが必要だ」とした。

この日発表された1月の卸売物価指数(PPI)に関しては特に言及しなかった。

© ロイター