長崎市4施設4月から新愛称 市外2社に命名権売却へ

SUNホールディングスが命名権を取得予定のかきどまり野球場=長崎市総合運動公園

 長崎市が所有する恐竜博物館(野母町)や総合運動公園(柿泊町)など4施設の命名権(ネーミングライツ)を、市外の民間企業2社に売却を予定していることが16日、分かった。売却益を施設の維持管理や魅力向上に充てる。実現すれば同市の施設では初事例となり、4月に新たな愛称が付く。
 現在、市は市有施設の維持費などを主に一般財源で賄っている。命名権売却の対価を活用し、財政負担軽減を図る。2022年秋から、命名権を購入する事業者を募り、2社が応募した。
 このうち、産業機器製造や太陽光発電システム設計・施工などを手がける日本ベネックス(諫早市)は、恐竜博物館と総合運動公園、長崎ブリックホール(長崎市茂里町)の3施設で愛称や金額を提案した。
 スポーツ人材育成などを行うSUNホールディングス(埼玉県八潮市)は同公園内のかきどまり野球場について提案。同社は今春、長崎市で社会人硬式野球部を創部する。
 市の審査会が先月、提案内容を了承。現時点で愛称や売却額はいずれも非公表で、来月までに2社と契約して正式に決める。企業名にちなんだ愛称などが提案されたもようだ。市は他の施設の公募も続ける。
 県内の命名権売却例は、県立総合運動公園陸上競技場(諫早市)の愛称「トランスコスモススタジアム長崎」がある。

日本ベネックスが命名権を取得予定の恐竜博物館=長崎市

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