雲仙市も給食無償化 4月から全小中学生3000人

 長崎県雲仙市は16日、市内に住む全小中学生約3千人の学校給食費を4月から全額補助すると発表した。通学先は市内外を問わない。実質的な完全無償化で子育て世代を支援し、移住や定住にもつなげる。
 事業費約1億6400万円を盛り込んだ2024年度一般会計当初予算案を、21日開会の定例市議会に提出する。事業費の3割は、ふるさと納税の寄付金を充てる。その上、歳出見直しなどで財源を継続的に確保できるとして実施に踏み切った。
 市教委によると、補助額は市立学校給食費の保護者負担と同額で、小学校が年5万440円、中学校は年5万7900円と推計。市外の県立や私立に通う約80人も対象に含める。もともと保護者負担がない就学援助世帯を除くと、小中合わせて約2700人が新たに対象となる見込み。
 金澤秀三郎市長は取材に「保護者の経済的負担を軽減し、安心して子育てできる環境をつくる」と話した。
 県内では諫早市も4月から小中学校給食費の完全無償化を予定している。

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