長崎工業会「現場力向上塾」で中小製造業の環境改善成果を発表 生産力向上に向けた実践例紹介

取り組み事例を発表する受講生=長崎市大黒町、ホテルニュー長崎

 中小製造業など、ものづくりに関わる80社が所属する長崎工業会(梶原正雄会長)は16日、会員企業向け研修制度「現場力向上塾」の成果発表会を長崎市内で開いた。本年度受講した8社15人が、自社の職場環境改善や生産力向上の取り組み事例を発表した。
 同会は2007年度から、会員企業の人材育成や競争力強化を目的に「塾」を開催している。受講生は昨年7月から、座学と企業での現場実習を通じ、生産性向上に必要な5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)などを学んだ。
 発表会では、作業効率などに関わる自社の問題点を報告。学んだ知識を基に自社で実践した環境改善の取り組みと成果を紹介した。
 最優秀賞に選ばれた長崎船舶装備(長崎市)の髙石愛さん(30)は、造船や建築で使う仕様書や図面の確認作業を専用ソフトを使ってデジタル化。目で見て確認するのに比べ時間短縮につながり、年間約190万円のコスト削減になると発表した。24年度からの導入に向けて調整しているという。
 発表会には会員企業など関係者ら約60人が参加した。 

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