富士フイルムスーパーカップ制覇に大貢献のFW山田新。盟友・宮代大聖との特別なマッチアップも実現

[FUJIFILM SUPER CUP 2024]神戸 0-1 川崎/2月17日/国立競技場

2月17日、シーズンの開幕を告げるFUJIFILM SUPER CUPが国立競技場で開催され、天皇杯王者の川崎とJ1王者の神戸が対戦。川崎が新戦力SBのファンウェルメスケルケン際の決勝弾で1ー0で勝利を収めた。

4日前のアウェー・中国でのACLラウンド16の山東泰山戦(○3-2)に続き、幸先の良いスタートを切った川崎で、存在感を示したのがFW山田新だ。

この日は4-3-3の右ウイングに入ると、身体を張ったキープや裏への走り込みけなど、自慢のフィジカル能力を生かしながら攻撃を活性化。バフェティンビ・ゴミスらとともに前線を引っ張った。

FWとしてゴールを奪えなかった点は悔いが残るのだろう。それでも彼の献身的なプレッシングにチームは大いに救われ、富士フイルムスーパーカップ制覇の立役者のひとりになったと言えるだろう。

優勝後は持ち前の明るさでムードメーカーとなり、チームを盛り立てる姿も際立っていた。

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そんな山田は、この神戸戦で印象深いマッチアップも果たしていた。それが今オフに、川崎から神戸へ移籍した宮代大聖との対戦だ。

山田と宮代は川崎アカデミーの同期で、宮代がトップ昇格した一方、山田は昨季、桐蔭横浜大を経て川崎に帰還。練習後にはふたりでグラウンドを語りながら走る姿が恒例となっていた。

その時に様々な想いをぶつけあっていたふたりは、ライバルであり、互いを支え合う戦友であった。それだけに山田にとって宮代の移籍は多くの想いが絡むものであったようだ。

前日にも連絡を取り合っていたと振り返る山田は、「試合前から楽しみでしたし、アクシデントがあったなかでしたが(宮代は井出遥也の負傷により21分に交代出場)、対戦できたのは嬉しかったです」と語る。

ふたりのストライカーは、この一戦でも互いを刺激しながらゴールを目指し続けたが、それは今後も変わらないはずである。チームは違えど切磋琢磨し続ける、彼らの活躍には大いに注目だ。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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