道の駅新湊が売り場提供 被災店舗を支援

被災店舗の支援を始める道の駅新湊=射水市鏡宮

  ●キッチンカー出店無料 商品買い取り特設販売

 射水市の国道8号沿いにある「道の駅新湊」が、能登半島地震で被災した店舗の支援に乗り出す。キッチンカーを保有する店舗に駐車場を無料で貸し出し、断水などで営業が困難な店の商品を買い取って販売する。週末は約2千人が訪れる立地を生かし、苦境に陥った店舗の事業継続を後押しする。第1弾として18日に七尾市内の韓国料理店がキッチンカーを出す運びとなり、施設側は広く利用を呼び掛けている。

 道の駅新湊は北陸自動車道の小杉インターチェンジから新湊地区に向かう途中に立地する。国道8号に面しているため車の往来は絶えず、平日は1千人以上、週末には2千人が訪れる。

 キッチンカーの販売スペースは人目に付きやすい正面入り口付近に設け、飲食や雑貨、土産物などの販売を想定する。通常は売り上げの一部から利用料を徴収するが、被災店は特例で無料にする。買い取った被災店舗の商品は、施設内の特設コーナーに並べる。

 18日に出店するのは、休業が続く七尾市の道の駅「能登食祭市場」に店を構える韓国クリスピーチキン専門店「チョアチキン」。午前10時から午後3時までキッチンカーで営業し、サクサク感と香ばしさが特徴の韓国チキンを販売する。

 能登食祭市場は営業再開の見通しが立っていないため、道の駅新湊は食祭市場が在庫として保管していた能登の地酒やワイン、能登牛のレトルトカレー、塩など35種類を購入。23~25日に販売する。

 新湊地区では今月上旬から、シェアキッチン「みなとキッチン」が被災店舗に無料で売り場を提供する取り組みを始め、「チョアチキン」が10~11日に出店。道の駅新湊のスタッフが訪れ、道の駅でも営業を支援する運びとなった。副田智之支配人は「被災事業者の復興に少しでも役立てたい」と話した。

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