若者の挑戦助ける地域に「近畿ブロック賞」 ホンモロコ養殖や天然杉の林道整備 京都・上宮津地域会議

地域再生大賞の近畿ブロック賞受賞を喜ぶ上宮津地域会議のメンバーたち(京都府宮津市・上宮津地区公民館)

 優れた地域活性化の取り組みを表彰する本年度の「地域再生大賞」の近畿ブロック賞に、京都府宮津市の上宮津地域会議が選ばれた。メンバーは「一人一人の活躍が受賞につながった」と喜びを分かち合った。

 地方新聞47紙と共同通信社、NHKが主催し、今年で14回目。今回は全国の51団体が各紙から推薦を受けた。

 同会議は過疎高齢化の進む地域で持続的なまちづくりを目指そうと2010年に結成された。これまでに廃校のプールや近くの休耕田を生かしたホンモロコの養殖、天然杉の林道整備、地元駅前の耕作放棄地を活用した野菜栽培と収穫体験などに取り組んできた。

 選考委員からは、経済活動に積極的に乗り出している点や、住民全員がメンバーのため活動が多岐にわたっている上、人のつながりと協力の意識が高い点が評された。

 ホンモロコ養殖を担う「モロコ部会」代表で移住者の寺田俊介さん(39)は「新しいことに挑戦しようとすると、地域が助けてくれる。このつながりの強さが特長」と振り返り、代表の粉川宗久さん(72)は「若者が入ってくれて活動が続いていくのがうれしい。受賞で地域の誇りにも結びついた」と語った。

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