旧花泉小校舎にフリースクール 4月開設、学校出席扱いの方向

フリースクールの運営について地域スタッフらと話し合う熊谷貴典さん=一関市・旧花泉小

 学校になじめない子や不登校の子の学びを保障するフリースクールが4月、岩手県一関市の旧花泉小校舎に開設される。大東中教諭を3月に退職する熊谷貴典さん(50)が中心となり、教員OBや住民らがスタッフとして関わる。一関市教委とも連携し、通う小中学生を学校の出席扱いにする方向で調整。比較や競争にとらわれず個性や意志を尊重し、体験学習を通じて生きる力を育む。

 名称は「虹の学園」。熊谷さんが代表理事を務める一般社団法人虹パークが市から校舎を無償借用して運営する。着々と準備を進めており、スタッフら約30人が集まった1月の会合では「使っていない畑がある」「機織り機を貸す」「不登校、ニート経験のある自分もできることがあるなら」と活発なアイデアが出た。

 活動方針は、子どもが主役。作業学習がメインで、給食も自分たちで作る。文部科学省が設置を進め、学習指導要領に縛られないカリキュラムが組める「学びの多様化学校(不登校特例校)」も視野に入れる。

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