中国人民銀、中期流動性実質10億元供給 金利は据え置き

[上海/シンガポール 18日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は18日、1年物中期貸出制度(MLF)を通じて期日到来分を上回る資金を供給した。金利は市場の予想通り2.50%に据え置いた。

1年物MLFを通じて一部の金融機関に5000億元(695億1000万ドル)を供給。今月は4990億元相当のMLF融資が期限を迎えることになっており、差し引き10億元を供給した。

人民銀は声明でこの日の金融調節について「合理的に潤沢な銀行システムの流動性を維持する」ためと説明した。

ロイター調査では31人中22人が1年物MLF金利の据え置きを予想していた。

市場では米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始時期の予想が3月から年央以降に後ずれしており、これに伴い中国当局も追加刺激策を先送りするとの見方が出ている。

それでも野村のチーフ中国エコノミスト、陸挺氏は、人民銀が第1・四半期と第2・四半期に計2回、オペ金利(リバースレポ金利)とMLF金利をそれぞれ15ベーシスポイント(bp)引き下げるとの予想を示した。

人民銀が発行する金融時報は市場関係者の見方として、数日内に最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)が引き下げられる可能性があり、5年物の引き下げ確率が高いと報じた。

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