仏、24年成長率見通し1%に引き下げ 歳出削減へ

Elizabeth Pineau Geert De Clercq

[パリ 18日 ロイター] - ルメール仏財務相は、2024年の国内総生産(GDP)伸び率の見通しを、これまでの1.4%から1%に引き下げたことを明らかにした。

仏テレビ局TF1とのインタビューで「プラス成長の予想は維持するものの、新たな地政学的背景を考慮した」と説明。下方修正の理由として、ウクライナとガザの戦争、紅海における海上輸送の問題、主要貿易相手である中国とドイツの景気減速により見通しが悪化したとした。

また、全ての省庁で歳出を減らし、国家支出を100億ユーロ(108億ドル)削減すると表明した。増税や国民への社会保障費の削減は行わないとする一方、全ての省庁が歳出削減に貢献すると強調。「今後数日のうちに、国家支出100億ユーロを直ちに削減する」とした。

ルメール氏は、24年の国家財政赤字を対GDP比4.4%に削減するという目標について達成できるよう取り組みを進めると述べた。

23年の経済成長率は0.9%。22年は2.5%、21年は新型コロナウイルス禍の反動もあって6.4%だった。

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