受験シーズンもピークを迎え、いよいよ春近し-。兵庫県宝塚市の伊和志津神社にずらりと並ぶのは、同市出身の漫画家、手塚治虫の代表作「ブラック・ジャック」を描いた絵馬だ。
木田隼人宮司(43)が、手塚プロダクションの協力を仰いで製作。2022年末から参拝者に授与している。当時は新型コロナウイルスの流行「第8波」の頃で、人々の心が安らかになれるようにと、主人公の医師が手に持つのはメスではなく、四つ葉のクローバーにした。
当初はコロナ収束を願う声が目立ったが、最近は医師国家試験合格や病気の回復を願う人が多いという。また、医療関係者の知人にお守りとして送る人も。
来年に控えた長女の試験合格を絵馬に託した同市の自営業の男性(65)は「夢中になって読んだ作品なので親しみやすい。漫画の神様にあやかって成就してほしい」と笑顔で話した。(風斗雅博)