山口県宇部市で福井銘菓「水ようかん」大ヒット…なぜ? Uターン男性がカフェに特設販売コーナー

水ようかんなどを提供する“福井推し”のカフェを開いた吉岡裕文さん=山口県宇部市(吉岡さん提供)

 福井をこよなく愛する山口県の男性が、同県宇部市で“福井推し”のカフェを開いている。看板メニューの一つに、福井の冬の風物詩である水ようかんを採用して大ヒット。販売品目の拡大を視野に入れ、「山口と福井の懸け橋に」と意気込んでいる。

 男性は、山口県山陽小野田市出身の吉岡裕文さん。東京の飲食店に勤務していた時、福井県美浜町の名酒「早瀬浦」にほれ込み、福井好きに。その後、越前若狭の幸を提供する別の飲食店で店長を務め、福井について学びを深めた。新型コロナウイルス禍の中では福井の物産展を展開する事業を担当していたが、飲食の現場に戻るために帰郷し、地元の隣町の宇部市中心部に昨年11月、「カフェGAGAGA」を開いた。

 店作りに、福井の人脈と商品知識をフル活用した。「物産展で3時間に200個売れた」という、えがわ(福井市)の水ようかんに着目。山口県初上陸と銘打ち、お茶請けとして提供し、店内の特設コーナーで箱売りも実施したところ、地元メディアがこぞって取り上げ一躍人気商品になった。「来店客の9割が水ようかんを知らなかったが、食べたら皆おいしいと言ってくれた」と喜ぶ。

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