ヒトラー持ち出したブラジル大統領のイスラエル批判が外交面で波紋

Lisandra Paraguassu

[ブラジリア/エルサレム 19日 ロイター] - ブラジルのルラ大統領がパレスチナ自治区ガザを巡ってイスラエルをナチス・ドイツのヒトラーになぞらえて批判した発言が両国の外交関係に波紋を広げている。

イスラエルのカッツ外相は19日、ルラ氏を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」に指定したと表明。ブラジル大使を呼んで正式に抗議の意を伝えるとともに、ルラ氏が発言を撤回するまで事実上入国を禁止する方針を示した。

その後ブラジル政府は、このイスラエル駐在大使を本国に召還した。

ブラジル外務省は、リオデジャネイロで開催する20カ国・地域(G20)外相会議のために呼び戻すとしている。

ルラ氏はガザ情勢について「パレスチナ人に起きていることは歴史上あまり例がないが、実際にあったのはヒトラーがユダヤ人殺害を決めた時だ」などと語っていた。

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