【早出し】大関琴ノ若関、お披露目 昇進後初本県入り

新大関としての意気込みなどを語る琴ノ若関(左)と佐渡ケ嶽親方=天童市・滝の湯

 大相撲の新大関の琴ノ若関(26)が19日、昇進後初めて本県入りし、父で師匠の佐渡ケ嶽親方(55)=元関脇琴ノ若、尾花沢市出身=と天童市の滝の湯で祝賀パーティーに出席した。約350人の支援者やファンを前に、「皆さんに大関昇進を報告できたことを本当にうれしく思う」と話し、「優勝と横綱昇進をお知らせできるようさらに精進したい」と力強く決意を披露し、盛大な拍手を浴びた。

 佐渡ケ嶽部屋と琴ノ若関の両後援会長を務める二藤部洋おーばん社長のあいさつや花束贈呈などに続き、2人のトークショーが行われた。琴ノ若関は「大関は常に優勝争いに絡み、存在感を示さなければいけない地位だと思う。自覚と緊張感を持ち、日々の土俵に臨んでいきたい」と抱負を語った。佐渡ケ嶽親方は「私の現役時代の最高位だった関脇を見事に超え、親孝行、師匠孝行をしてくれた。普段あまり褒めないので、きょうは褒めてあげたい」とたたえた。琴ノ若関は佐渡ケ嶽親方と出席者のテーブルを回り、ファンとの交流に笑顔を見せていた。

 2人はパーティーに先立ち県庁を訪れ吉村美栄子知事に大関昇進を伝えた。琴ノ若関は吉村知事から県産ブランド米「雪若丸」を贈られ、「ますます強くなって活躍してほしい」と激励を受けた。懇談で佐渡ケ嶽親方は「(琴ノ若関の母方の祖父)琴桜は横綱。大関は通過点だと思えと言っている」と本人にハッパをかけていると明かし、最高位昇進への後押しを誓った。

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