つや姫の1等米比率改善へ指導 ブランド化戦略本部、24年度方針

1等米比率の改善に向け、ブランド化戦略方針を協議した会合=山形市・ホテルメトロポリタン山形

 山形「つや姫」「雪若丸」ブランド化戦略推進本部(本部長・吉村美栄子知事)の本年度第2回会合が19日、山形市のホテルメトロポリタン山形で開かれ、2024年度の戦略方針を協議した。23年産で落ち込んだ1等米比率の改善に向け、生産の技術指導や情報共有を徹底する。販売促進の取り組みでは、2年ぶりとなる雪若丸の新CMを制作する。

 会議は23年度の報告事項以外は非公開とし、終了後に県の担当者が協議内容などを説明した。

 昨夏の記録的な高温少雨の影響で、23年産の1等米比率(昨年12月末現在)はつや姫が51.7%(前年同期98.5%)、雪若丸が84.8%(同97.8%)となった。24年の生産に向け、県が作成する高温少雨対策マニュアルを生産者向け講習会などで活用するほか、交流サイト(SNS)で気象変化や生育段階に応じた技術情報をタイムリーに発信する。

 23年産の集荷・販売状況(昨年12月末現在)は、両品種とも前年産を上回っている。課題となっている雪若丸の認知度は22年度の34.5%から23年度の43.7%と向上しており、一層の周知に向けて新テレビCMを作成・放映するほか、若者と連携したPRを行う。

 県の推計によると、23年産の生産量はつや姫が約5万4100トン(22年産実績比で約1700トン増)、雪若丸が約2万6600トン(同3200トン増)となっている。

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