教員採用試験を見直し 「大学推薦特別選考」の教科追加など 2024年度から 長崎県教委

 長崎県教委は19日の定例教育委員会で、減少する教員採用試験の受験者数確保や教員の資質向上に向け、2024年度実施の同試験から、1次試験などを免除する「大学推薦特別選考」の対象教科に高校の地歴・数学・情報・商業も新たに加えるなどの見直し案を示し、原案どおり可決された。
 小学校教諭の離島教育特別枠では、原則として同じ離島市町に勤務する期間を採用から10年連続としていたが、これを採用時を含めて通算10年に変更する。
 臨時的任用教員のうち、優秀と認められる場合に採用試験の一部を免除する申請要件も変更。1次試験の教職・一般教養試験を免除する対象を臨時的任用経験「3年以上」から「2年以上」に緩和する。
 さらに臨時的任用経験が3年以上で、特に優秀と認められる場合には、小・中学校、特別支援学校の教諭を対象に1次試験をすべて免除する制度も新設した。
 特色ある学校づくりのため、高校では保健体育の採用予定者のうち、特定の競技の指導者が必要な場合、その競技の指導者の採用を優先的にできるようにする。
 24年度実施の筆記や実技の1次試験は例年より1カ月早い6月16日、面接などの2次試験は8月21日~9月2日に実施する。実施要項は4月に公表予定。23年度に実施した採用試験は計958人が受験し、494人が合格。倍率は1.9倍だった。

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